紫(ゆかり)そば☆美味い♪ 豚骨魚介というけれど、鰹、煮干しの魚介が強め。
日本的なダシだわ。
トロけるチャーシュー。
厚さが絶妙でスープとマッチ。
厚すぎず薄すぎず。
ツルツルというよりは、ごわつくカタメは細麺。
昼時は常に5〜7人くらい並ぶ人気店。

三田駅からほど近い場所に佇む「中華そば むらさき山」で、看板メニューの「紫(ゆかり)そば」を堪能してきました。紫と書いて「ゆかり」と読ませるセンスにも、なんとも言えない粋を感じますが、その一杯にはそれ以上のインパクトと繊細さが詰まっていました。
まず驚くのは、そのスープ。見た目は醤油ベースながら、ひと口飲めばすぐに気づく奥行きのある旨み。鶏と魚介のダブルスープが絶妙なバランスで合わさっており、ガツンと来るのではなく、じんわりと心と舌に染みてくるタイプ。ほんのり香る柚子のような爽やかさと、魚介の風味が時間差で広がり、まるで丁寧に淹れられた日本茶をすするような安心感と、どこかホッとする味わいがありました。
そして特筆すべきは中太のストレート麺。ツルツルと滑らかなのに、芯はしっかり。スープとの絡みが非常によく、食べるたびに一体感を強く感じられました。具材はシンプルながら丁寧で、特にチャーシューの柔らかさと甘みが印象的。噛むたびに旨味がじゅわっと溢れ、これがまたスープとよく合うんです。メンマは太めでシャクシャクした歯ごたえ、ほうれん草も彩りだけでなく口直しとして機能しており、完成度の高い構成でした。
店舗の外観は無駄な装飾がなく、昔ながらのラーメン店のような清潔感のあるシンプルさ。店内もこぢんまりしていますが、カウンター席が中心で、厨房との距離も近く、調理の臨場感を感じられる空間です。背筋の伸びたスタッフの所作も気持ちよく、食べ終わった後に「ごちそうさまでした」と自然に言いたくなるような雰囲気が漂っていました。
周囲のお客さんを見ると、スーツ姿のビジネスマンから近隣の学生まで、幅広い層に愛されていることがうかがえます。食べ終わって店を出るとき、ふと背後で聞こえた「やっぱ、むらさき山だよな〜」という常連さんらしき一言に深くうなずいてしまいました。
レビューとしても、自信をもって言えるのは「一杯で満足できる完成されたラーメン」であるということ。奇をてらった派手さはなく、しかし一つひとつの仕事が丁寧で、全体として非常にバランスの取れた味でした。
次に行くなら「塩ラーメン」や「つけ麺」も気になりますが、まずはこの「紫そば」をもう一度じっくり味わいたいというのが本音です。むらさき山の「紫」は、まさに味の深さと丁寧な仕事ぶりが重なった“誇り”のような一杯でした。
| 電話番号 | 03-3455-8966 |
| 営業時間 | [全日] 11:30〜23:30 |
| 定休日 | 無休 ・年末年始(要確認) |
| 住所 | 東京都港区芝5-23-8 |
| ホームページ | https://www.facebook.com/murasakiyama12/ |