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Webディレクターの食べ歩き/1981年生まれがラーメンやB級グルメをレビュー

揚子江ラーメン 名門|中崎町|静かに沁みる、黄金スープ。塩ラーメンの極み

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綺麗なあっさり塩ラーメン。

昔ながらな店内。

食べログたよりに寄った店。

やっぱり関東は濃くて、関西は薄めなのかなあと改めて感じたお店。

中崎町の落ち着いた街並みに、しんと静かに佇む《揚子江ラーメン 名門》。大阪ラーメン界の一角を長年支えてきた老舗中の老舗で、地元民から「ここ以上の塩ラーメンはない」とまで言われる名店です。今回はその看板メニュー、「塩ラーメン」をいただいてきました。

店に入ると、昭和の空気をそのまま残したような清潔で落ち着いた店内。BGMも控えめ、年配のご夫婦や一人客が静かにラーメンをすする音が響いています。これは、味に自信のある店にしか出せない空気感。期待値がグンと上がります。

そして待つこと数分、着丼。これが「塩ラーメン…!?」と驚くような、澄みきったスープの美しさ。透き通った黄金色に、刻んだ青ネギ、チャーシュー、メンマ、ゆで卵のトッピング。どれも奇をてらっておらず、むしろ清楚で整った印象。まるで“引き算の美学”が具現化された一杯です。

まずはスープを一口。……思わずため息。優しいのに、しっかり旨い。鶏と昆布、野菜などを丁寧に炊いたであろう出汁の旨味が、塩とともにじんわりと広がっていきます。尖りがなく、でもぼやけてもいない。ごまかしのない、まさに「職人の塩」。レビューという言葉では片づけられないほど、体にスッと沁みてくるような感覚。

麺は中細のストレートタイプ。するするとのど越しが良く、スープを邪魔せず、それでいてきちんと存在感がある。少し柔らかめに感じる茹で加減も、このラーメンの優しさにぴったり。チャーシューは脂身控えめであっさり。豚肉本来の味わいが感じられる仕上がりで、これもまたスープとの相性抜群。

何よりも素晴らしいのは、「食べ終わったあとにスッと立ち上がれる」こと。満足感はしっかりあるのに、胃が重たくならない。この“引き算のうまさ”は、今どきの濃厚系ラーメンとは真逆のアプローチでありながら、明確に「美味い」を証明してくれる存在です。

店員さんの対応も、柔らかくて実直。どこまでも誠実で、ラーメンの味わいそのままの接客でした。

揚子江ラーメンの塩ラーメンは、まさに「静かなる名作」。見た目は地味かもしれない。でも、食べた人の記憶には確実に残る。そんな“本物の塩ラーメン”に出会えた気がします。

 

揚子江ラーメン 名門 の店舗情報
電話番号 06-6316-1865
営業時間 [月~金・土・祝] 12:00〜29:00
定休日 毎週日曜日
住所 大阪府大阪市北区堂山町17-1
ホームページ https://www.facebook.com/pages/%E6%8F%9A%E5%AD%90%E6%B1%9F%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%B3-%E5%90%8D%E9%96%80/157928274219346