
“和と中華の融合実験室”のような、静かで清潔感あふれる空間。「新元素」と書かれた木札の看板が、なんとも哲学的で奥深さを感じさせます。
ランチでいただいたのは「角煮丼と半ラーメン」のセット。見た目以上の満足度で、まさに“完成された一膳”でした。
まず角煮丼。ご飯の上にどっしりと鎮座するのは、テリッと輝く豚の角煮。箸を入れると、ふわっと繊維がほどけていく柔らかさで、脂身と赤身のバランスも秀逸。甘辛いタレがしっかり染み込んでいて、ご飯との相性が抜群です。ご飯はやや固めに炊かれており、角煮の濃い味をきちんと受け止めてくれる理想的な下地。この丼だけでも主役を張れる完成度でした。
そしてセットの「半ラーメン」は、量こそ控えめながら存在感はたっぷり。スープは鶏ガラベースで、あっさりしつつもコク深い味わい。麺は中細のストレート、つるつると喉越しよく、スープとの相性もバッチリ。トッピングはシンプルにチャーシューとネギだけですが、逆にその潔さが美しい。まるで丼の“名脇役”としての役割をしっかり果たしていました。
店内は木目を基調とした落ち着いた空間で、カウンター席とテーブル席がバランスよく配置されています。一人でも入りやすく、近所の常連さんらしきお客さんがふらりと立ち寄っている様子に、地元に根付いた人気店であることが伝わってきます。
スタッフの方の接客も丁寧で、出迎えから見送りまで心地よい距離感。料理が提供されるタイミングもちょうどよく、「ちゃんと見てくれてるな」という安心感がありました。
何よりこのお店で嬉しかったのは、手間を惜しまず、ひとつひとつの料理に真心がこもっていること。角煮ひとつにしても、ただ煮込むだけでは出せない深みがあり、“新元素”という店名が納得できる独自性を感じました。
次回はぜひ、夜に訪れて「四川麻婆豆腐」や「酸辣湯麺」、自家製ザーサイの盛り合わせなど、本格中華の魅力にどっぷり浸かってみたいところ。昼の顔と夜の顔、二面性を持つ店にまた惹かれそうです。


| 電話番号 | 03-6879-5877 |
| 営業時間 | 11時00分~0時00分 |
| 定休日 | |
| 住所 | 東京都葛飾区堀切5-23 |
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