やわらかぁ〜ななぁ♪当日に食うべし。
黒豆大福はほんのり塩味、つぶあんはほんのり甘く。
よもぎ大福も幸せ。
目当てのあわきび大福が平日13時に売り切れ! くやしー



三ノ輪駅からすぐ、風情のあるアーケード商店街「ジョイフル三ノ輪」を歩いていると、ひときわ目を引くのが「花月堂本店」。どこか懐かしい、街の和菓子屋さんの顔をしながら、圧倒的な実力を隠し持った名店です。今回いただいたのは、看板商品の「黒豆大福」と「よもぎ大福」。結論からいうと……これはもう、“大福界のやさしさ担当”としか言いようがない。
まずは黒豆大福。手に取った瞬間、そのやわらかさに驚きます。ぷにっとしたお餅の中には、つぶつぶの黒豆がごろごろ入っていて、噛むたびに黒豆の塩気と香ばしさがじんわり広がります。その塩気がまた絶妙で、決して強すぎず、つぶあんの甘さと出会った瞬間、まるで手をつないだようにピタッとくるバランス感。ああ、この塩と甘のコンビネーション、まさに一瞬で“無言になる系の美味しさ”です。
そして、よもぎ大福。これがまた幸福の塊。よもぎの香りがふわっと立ち上がり、一口かじると、もっちもちの生地の中に包まれたつぶあんがまた優しい甘さ。よもぎの青い香りが甘さを引き立ててくれて、まるで春の野原で昼寝してるような穏やかな気持ちにさせてくれます。
共通して言えるのは、“当日がピーク”であること。これはレビューの中でも強調したいポイント。手土産にするにしても、自宅でゆっくり食べるにしても、ぜひその日のうちに食べてほしい。時間が経つと、あのふわふわの奇跡が少しずつ消えていく気がして、もったいなくなる。
店頭には他にも草餅や豆大福、季節限定の和菓子も並んでいて、ついつい目移りしてしまいます。今回は2種に絞りましたが、次回は絶対に「草団子」や「柏餅(季節が合えば)」も手にしたい。
お店は小ぢんまりしていますが、ショーケースにずらっと並ぶ和菓子たちはどれもピカピカで、ガラス越しでもその丁寧な仕事ぶりが伝わってくる。レジ対応してくれた女性スタッフの方もあたたかく、「その場で食べるなら袋なしでいいですか?」という気遣いが嬉しい。こういう接客、じんわりきますよね。
席はないけれど、買ってすぐにそのへんのベンチで食べても良いし、近くの荒川区の公園に足をのばすのもおすすめ。そうやって街の空気と一緒に味わうと、なおさら美味しく感じます。
三ノ輪の花月堂本店、大福たちはまさに“やさしさを食べる”体験でした。これはまた食べに行きたくなるなあ。
| 電話番号 | 03-3872-8830 |
| 営業時間 | [火・水・木・金・土] 9:00~17:00 [日・祝] 9:00~15:00 |
| 定休日 | 毎週月曜日 |
| 住所 | 東京都台東区根岸5-16-12 |
| ホームページ | http://www.kagetsudo-honten.co.jp/about_us |