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Webディレクターの食べ歩き/1981年生まれがラーメンやB級グルメをレビュー

牛かつ もと村 新宿南口店|牛かつ定食!ワサビが香り立つ一切れに心が決まる

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5人くらいならんでたけど、揚げ時間が短いだけあって回転は早い。

牛かつ もと村 新宿南口店のメニュー

「牛かつ もと村 新宿南口店」で、あの一言から始まる体験をまた更新した。やっぱりワサビが合うのです♪ ただ、5人くらいならんでいたものの、揚げ時間が短いだけあって回転は早い。列の進み方に焦れず、むしろ期待が高まっていくタイプの待ち時間だ。

注文はもちろん牛かつ定食。運ばれてきた皿の主役は、衣が細やかで均一な黄金色。箸を入れるとサクリと軽い音がして、中から艶のある肉色が顔を出す。ひと口目はワサビをのせて。鼻にすっと抜ける辛味が、牛の甘みをくっきりと浮かび上がらせてくれる。脂のキレがよく、後味に重さが残らないのが印象的だ。

二口目は、卓上の醤油をほんの少し。香りが立ち、衣の香ばしさと相まって、風味の層が一段深くなる。三口目は塩で。衣の揚げ油の香りが引き締まり、肉自体の旨みをダイレクトに楽しめる。この順番で味を変えながら進めると、同じ一切れでも印象がくるくる表情を変えて、最後まで飽きない。

そして小さな石盤。表面でさっと炙ると、香りがふわっと立ち、肉汁がうすく艶を帯びる。中心のレアはそのままに、表面だけ熱を入れられるのが嬉しい。炙った後にワサビを少しのせると、辛味が穏やかに広がって、香りだけがすっと残る。自分好みの“着地点”を探る楽しさがここにはある。

ごはんは粒が立ち、噛むほどに甘みが出る炊き上がり。みそ汁の香りも穏やかで、揚げ物の合間にひと息入れられる。千切りキャベツの水分も程よく、口の中をリセットしてくれるから、次のひと切れへの期待が自然に高まる。

店内は清潔感があって、ひとりでも入りやすい雰囲気。カウンター中心で、食べ方の案内も簡潔。はじめてでも戸惑わないよう、スタッフがタイミングよく声をかけてくれるのがありがたい。混んでいても提供がスムーズで、料理が最善の状態で届くように整っているのが伝わってくる。

列に並んでいる時から感じていた“早さ”は、席に着いてからも同じ。過不足のないテンポで、置かれる器、温度、香りが繋がっていく。熱々の衣を崩さず、肉の中心を瑞々しく保ったまま出てくるのは、細かなオペレーションの積み重ねだと思う。

メニューは定食が中心で、サイズ違いや構成の違いが用意されているのが嬉しい(詳細は店舗でご確認を)。薬味や調味の選択肢がしっかりしているから、同じ定食でも食べ方のバリエーションで印象を変えられる。次はもう少し厚めのカットをゆっくり石盤で温度を遊ばせながら食べ進めたい、と密かに目論んでいる。

今回のレビューではワサビとの相性を何度も書いたけれど、真価は“バランス”に尽きる。軽い衣、香りの立ち方、下味の塩梅、そして調味の置きどころ。どれか一つが前に出過ぎることなく、最後まで心地よい緊張感で食べ終える。食後の満足感は大きいのに、重たさが残らないのも好みだ。

スタッフの所作がていねいで、声のトーンも心地よい。混雑時でもピリピリした空気にならないのは、小さな気配りの積み重ねがあるからだと思う。列の進みが早いこと、提供の温度がいいこと、ワサビがいつでも香り高いこと。その三点が揃うと、また来たい気持ちは自然と続く。

「牛かつ もと村 新宿南口店」は、サクッと揚がった衣とみずみずしい肉、そしてワサビの香りで一皿を組み立てる店。食べる順番を少し工夫するだけで印象が変わるのも楽しい。待つ時間すら次の一口の設計図になる。店の詳細は下の表にまとめておくので、訪問時はそちらを参考に。

牛かつ もと村 新宿南口店の店舗情報
電話番号 050-1722-0576
営業時間 11:00〜22:00(L.O.21:00)
定休日  
住所 〒160-0022 東京都新宿区新宿3−32−2 モトビル地下1階
ホームページ

https://www.gyukatsu-motomura.com/shop/shinjuku-minamiguchi