

荻窪駅南口から徒歩数分の「さくらやま果房」。夏の午後、じんわり汗ばむ日差しを避けてふらりと入った果房で出会ったのは、ふわっふわの「スノーアイス」と、色鮮やかな「山梨キウイと北海道ヨーグルト」の絶妙コラボスイーツ。まるで果実が踊っているようなビジュアルに、胸が高鳴る!
まず「いちごみるく」のスノーアイス。あまりにも軽やかで、舌に乗せた瞬間ふわりと溶け、やさしいミルクの甘みと、ほのかな酸味のいちごが広がる。この感覚、雪がいちご畑に舞い降りたよう。冷たさに顔をしかめるのではなく、微笑んでしまうスイーツなんてそうそう出会えない。
一方、「山梨キウイと北海道ヨーグルト」の一品は、果実そのままの爽快感と、なめらかヨーグルトの包容力が見事に融合。キウイはやや酸味が強く、夏らしい鋭さを演出しつつ、北海道産ヨーグルトのまろやかさがその角を丸くする。しかも、キウイがごろごろと惜しげもなく入っていて、スプーンを入れるたび「また君か!」と嬉しい再会が訪れる。
店内はウッディで落ち着いた空間。カウンターとテーブル席があり、ひとり客も多く、読書をしながらくつろぐ方もいれば、母娘でスイーツを分け合う微笑ましい姿も。ガラス張りの外観は光を取り込み、季節のフルーツが並ぶ棚が美しいディスプレイとなっていて、思わず見入ってしまった。
スタッフの方々の対応も心地よく、商品の説明が丁寧。キウイの産地を尋ねたら、「山梨の契約農家さんから今朝届いたばかりなんですよ」と笑顔で答えてくれたのが印象的だった。こういうひとことに、果物への愛情とプライドがにじむ。
実はこのお店、通年でフルーツを使った軽食やスイーツを提供していて、レビューサイトでも常に高評価。メニューを見ると、「桃の冷やし中華」や「巨峰と生ハムのサンド」なんて、興味をそそられる変わり種も。次に来るときは季節限定の「シャインマスカットタルト」を狙いたい。
この日、特に嬉しかったのは、アイスが溶ける前にちゃんと食べ切れる絶妙なボリューム感。スイーツって、美味しくても途中で飽きてしまうこともあるけれど、ここでは一口ごとに新しい感動が続いた。
「さくらやま果房」は、ただのフルーツパーラーではない。果物が持つ本来の美味しさを最大限に引き出すために、温度も甘さも酸味も、緻密に設計されている。まさに“果房”という名前がふさわしい一軒。
暑い夏の日、喧噪から離れたひとときを、旬の果実とともに過ごしたい方に全力でおすすめしたいお店です。
| 電話番号 | 03-6915-1877 |
| 営業時間 |
火・水・木・金・土・日 11:00 - 19:00 |
| 定休日 | 月 |
| 住所 | 日本、〒167-0032 東京都杉並区天沼3丁目29−12 |
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