うまい! ソース不要の元祖たこやき☆香ばしくってやさしい。
たこ焼きの旨味だけを堪能するにはちょうどいい小玉サイズ。
ラヂオ焼はタコなし。
ネギ焼はその名の通りタコにネギ。
この3種が10、6、6コの22個のセットで1000円。
安い! 小玉でタコも小さいが、朝メシ代わりにサクッと食べたかったし、個人的にはとっても好みの大人の味です♪

「たこ焼き」と聞けば、ソースとマヨネーズがかかった熱々の球体を想像する人が多いかもしれません。でも、そのイメージを覆す“原点の味”が、「会津屋 」には存在します。ここは1935年創業、“たこ焼き発祥の店”として知られる名店。観光名所というよりは、地元の人がふらっと立ち寄る生活の一部のようなお店です。
「たこ焼き」。しかもソースもマヨネーズも、青のりもかかっていないシンプルな一品。最初は「えっ、素のまま?」と戸惑うかもしれませんが、これがもう、見た目の素朴さを完全に裏切る深みのある味わいなんです。
まず、生地そのものにしっかりと出汁が効いています。昆布と鰹ベースの和風だしに包まれた生地は、ふんわり軽く、それでいてもっちり感もあり、口に入れた瞬間に旨味がじわっと広がる。外側はカリッとではなく、優しい焼き加減で、全体に柔らかくまとめられているのも特徴です。
そして中に入ったタコがまた絶妙。小ぶりながらもプリッとした食感があり、しっかりとした存在感を放っています。噛むごとにタコの風味と出汁の香りが混ざり合い、「ソースなんていらなかったんだ」と納得させられるんです。
「ラヂオ焼」。この名前、なんとも昭和レトロですよね。由来は「ラヂオ(ラジオ)」が流行していた昭和初期の時代に、屋台で流れるラジオを聞きながら食べられていたからだとか。実際の中身はタコではなく「牛すじ」と「こんにゃく」。ひと口ほおばると、外はふんわり、中はトロリ。その中にホロホロとほどける牛すじ、そしてプリっとしたこんにゃくの歯ごたえ。これが生地の出汁と絶妙に調和していて、「あ、これは飲めるたこ焼きだ」と思わせてくれる味。甘辛く煮た牛すじの旨味が生地にまで染み込んでいて、口の中で一体化していく感じがたまりません。
続いて「ネギ焼」。こちらはたこ焼きの生地に、たっぷりの青ねぎが練り込まれたもの。タコも入っていますが、主役はあくまでネギ。焼きあがりの香ばしさが際立ち、口に入れた瞬間、ネギの爽やかな辛味と香りがふわっと広がる。生地の旨味とネギの風味がケンカせず、むしろ引き立てあっていて、すっごく上品な印象。ビールとの相性も抜群で、大人のたこ焼きという感じがします。
いずれもソースは一切なし。にもかかわらず、いや、むしろだからこそ、素材と出汁の輪郭がくっきりと浮かび上がってくるのが会津屋スタイル。派手さはないけれど、芯のある味わいです。
スタッフの方々はきびきびと動きながらも丁寧な接客で、観光客にも地元民にもフラットな対応。たこ焼きが焼きあがる様子を見ているだけでも、じんわりテンションが上がってきます。
会津屋のたこ焼きは、いわば“味の静かな革命”。派手なトッピングで盛り上げるのではなく、素材と技術で勝負する潔さがここにはあります。レビューというより、ちょっとした哲学を感じさせてくれるたこ焼きとの出会いでした。

| 電話番号 | 06-7739-4800 |
| 営業時間 | 物販・サービス 11:00〜20:00/飲食 11:00〜23:00 |
| 定休日 | |
| 住所 | 大阪府大阪市北区梅田3−2−2 JPタワー大阪 B1〜6F |
| ホームページ |