淡麗鶏そば（醤油）
立石という下町のイメージからはちょっと想像できない、清潔感と気配りが行き届いたラーメン空間が現れます。「浅草ゆきかげ 結」は、静かな住宅街の一角にひっそりとある一軒家風のお店。店内に入ると、女性スタッフ2名が笑顔で迎えてくれました。柔らかな接客と丁寧な案内が、すでにラーメンへの期待感を高めてくれます。
今回いただいたのは、「淡麗鶏そば（醤油）」。見た目からして澄みきった美しさ。レンゲでスープをひと口すすると、まるで鶏の清湯スープがそのまま染み込んできたかのような優しい旨味と、醤油の丸みのある香ばしさがふわり。無化調とのことで、後味もすっきり。だけど物足りなさは皆無で、出汁と醤油のバランス感覚に唸りました。
浅草ゆきかげ 結（京成立石）のラーメンを語るうえで、外せない存在——それが「チャーシュー」です。スープや麺の完成度に目を奪われがちですが、実はチャーシューこそがこの一杯を"特別なもの"に押し上げています。
まず、見た目からして美しい。ひと目で「いい肉を使ってるな」とわかる端正な仕上がりで、実際に口にしてみると、その感覚は確信に変わります。
麺はかためで細くストレート。喉ごしも軽やかで、スープとの一体感が抜群。チャーシューはしっとり柔らかな鶏むね肉と、ほんのり炙られた鶏もも。異なる部位で食感も味も変化がついていて、噛むごとに満足感がじわじわきます。
メンマはやわらかく溶ける。
特筆すべきは、後半「黒煎り七味」の存在。これがまた絶妙！ 甘さのあるスープが、穏やかな辛味で一気にシフトチェンジ。途中で味の変化を楽しませてくれる工夫がうれしい限りです。七味を入れた途端に、同じスープなのに別の料理に思えてしまう。この二面性はクセになりますね。
「ハーブ鶏の白湯そば」
スープを一口含むと、ふわっと香るハーブの爽やかさが鶏の旨みと合わさって、まるで優しいシチューのようなコクを感じさせます。白湯というと濃厚さを想像しますが、こちらは決して重くなく、後味にほんのりハーブの清涼感が残るのが印象的。麺は中細で、ほどよい弾力があり、スープをしっかりとまとって口の中に入ってきます。トッピングの鶏チャーシューはしっとりジューシーで、噛むごとに旨みが広がり、まさにこの一杯の主役といった存在感。
店内はカウンター中心で、木目の温もりがあり落ち着いた雰囲気。壁にはステキなイラスト。
今回は「淡麗鶏そば（醤油）」でしたが、塩や限定メニューもあるようです。あの無化調のスープを塩で味わったらどうなるのか…という妄想がすでに止まりません。そして何より嬉しかったのは、お店全体に感じられる「女性ならではのきめ細やかさ」。味も、空間も、接客も、すべてが優しくて上品で、ラーメンという料理の印象そのものを塗り替えてくれる体験でした。
「濃厚つけ麺」
麺の太さは中太で、見るからに艶やか。茹で上がりを丁寧に締めた麺は、噛むたびに弾力があり、小麦の香りがふんわり広がります。つけ汁は見るからに濃厚で、表面にわずかに浮かぶ脂の輝きが食欲をそそります。一口すすると、豚骨と鶏の旨みがガツンと来て、その後すぐに魚介の香ばしさが追いかけてくる。まるで旨みの波が押し寄せるような感覚です。
チャーシューはレアと炙りの2種。レアはしっとりとした食感で、脂の甘みが上品。炙りの方は香ばしさが際立ち、濃厚スープに負けない存在感。メンマは太めでザクッとした歯ごたえがあり、全体のアクセントとして絶妙なバランスを保っています。途中で卓上の柚子酢をひとたらしすると、重厚なスープが一気に軽やかになり、最後まで飽きずに食べ進められます。
後半は黒煎り七味で味変も楽しむ♪
| 電話番号 | |
| 営業時間 | 火〜日 11:30-15:00/17:30-21:30 |
| 定休日 | 月曜日 |
| 住所 | 東京都葛飾区立石１-９-１６ |
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