


銀座のビル街のすき間に、まるで自販機のようにピシッと収まった、名店「支那麺 はしご 銀座八丁目店」。ここで味わったのは、名物の「だんだんめん」。店内はカウンターのみ、いわば“食に集中するための空間”。席につくと同時に、厨房からリズムよく調理の音が響き、無駄のない所作で着丼するそのスピード感もまた心地よい。
さて、その「だんだんめん」。まず目に飛び込むのは透き通ったような赤茶のスープ。レンゲでひとすくいすれば、見た目の刺激的な印象とは裏腹に、どこか丸みのあるやさしい辛さが広がる。酸味、辛味、胡麻のコクが三位一体となって口にすっとなじみ、まさに“飲めるスープ”という表現がぴったり。よくある担々麺の重たさとは違い、最後まで飲み干せてしまう危うさがある。
そして細麺。このスープとの相性がまた絶妙で、ツルツルとした喉越しが心地よい。コシもほどよく、スープをしっかり持ち上げながら、口の中で一体化していく感覚。ひき肉は細かく、控えめな味付けでスープと麺を引き立てる名脇役。香菜などは使われておらず、全体としてシンプルながらも奥行きのある味わいに仕上がっている。
他にも「パイコーだんだん」や「シュウマイだんだん」など、気になるメニューがちらほら。中でも隣の常連風サラリーマンが頼んでいた“パイコー”の香ばしい匂いには完全にやられた……次回は必ず!
外装は無骨そのもの。店名も小さく、知らなければ通り過ぎてしまうかも。でもそれがまたいい。店内はコンパクトながら清潔で、厨房とカウンターの距離が近いぶん、職人の動きがダイレクトに感じられる。店員さんは無駄のない対応で、それが逆に心地よい。さっと来て、さっと食べて、さっと出る。銀座の喧噪の中にあって、時間を有効に使いたい人には最適の一杯だ。
今回の訪問で嬉しかったのは、やはりスープの完成度。辛いのに優しく、濃いのに飲み干せる。レビューとしても、ラーメン好きにはもちろん、中華料理が好きな人にも推したい一品。
| 電話番号 | 03-3572-6986 |
| 営業時間 |
月・火・水・木・金 11:00 - 22:00 土 11:00 - 21:00 祝日 11:00 - 20:00 |
| 定休日 | 日 |
| 住所 | 東京都中央区銀座8-10-7 東成ビル1F |
| ホームページ |
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