

日曜日の夜、新橋でイベントを終えたのは22時頃。新橋といえば飲食店が多い街だが、日曜のこの時間になると意外と営業している店は少ない。どこかで軽く食事をして帰ろうと思っていたものの、目当てのお店はことごとく閉店済み。そんな時に見つけたのが、新橋駅構内にある「かのや 新橋構内店」だった。
駅構内という立地は知っていたが、利用するのは今回が初めて。改札近くにありながら店内は落ち着いた雰囲気で、慌ただしい駅の中とは思えないほど居心地が良い。仕事帰りのサラリーマンや帰宅途中の利用客が静かにうどんをすすっている姿を見ていると、なんだかこちらまでホッとする。
注文したのはゲソ天うどん。
カウンター越しに受け取った丼からは、ふわっと出汁の香りが立ち上る。まずは何よりも先にスープをひと口。
これが本当にうまい。
讃岐うどんらしい透明感のあるつゆだが、見た目以上にしっかりとした旨みがある。鰹の風味が優しく広がり、疲れた体にじんわりと染み渡っていく。濃すぎず薄すぎず絶妙な味わいで、飲むたびにホッとする。
立ち食いうどん系のお店だと、つゆは脇役になりがちだが、ここの出汁は主役級。気付けば何度もレンゲを運んでしまう。最終的にはさらっと全部飲み干してしまったほど美味しい出汁だった。
麺は程よいコシがあり、つるっとした喉越し。ガチガチに硬いタイプではなく、食べやすさと讃岐うどんらしい弾力を両立している。小麦の風味も感じられ、出汁との相性は抜群だ。
そしてトッピングのゲソ天もなかなかの存在感。
揚げたてではないものの、衣はしっかりサクッとしていて、噛むとゲソの旨みが広がる。適度な弾力がありながらも固すぎず食べやすい。最初はそのまま食べ、途中からつゆに浸していただく。
出汁を吸ったゲソ天がまた美味しい。
衣に出汁の旨みが染み込み、サクサク感としっとり感の中間のような絶妙な食感になる。うどんと一緒に食べると満足感も高く、最後まで飽きることがない。
それにしても、このお店の魅力は味だけではない。
何よりもありがたいのが駅構内という立地だ。終電間際でも利用しやすく、雨の日でも濡れずに立ち寄れる。今回のように日曜夜の食事難民になった時には本当に助かる存在である。
新橋周辺には居酒屋やラーメン店が数多くあるが、飲んだ後や遅い時間になると、こういう優しい味のうどんが恋しくなる。脂っこいものではなく、体を労わるような一杯を食べたい時にぴったりだ。
豪華な具材がのっているわけでもなく、派手な演出があるわけでもない。しかし、しっかりとした出汁、コシのあるうどん、そして気軽に立ち寄れる安心感。この3つが揃っているからこそ、多くの人に愛されているのだろう。
22時の日曜、新橋で食べたゲソ天うどんは、空腹だけでなく疲れまで癒やしてくれる一杯だった。
新橋で夜遅くに食事をするなら、またきっと立ち寄ると思う。駅構内でこれだけ満足できるうどんが食べられるのは、なかなか贅沢なことだ。
| 電話番号 | 03-6228-5810 |
| 営業時間 | [全日] 07:30〜23:00 |
| 定休日 | 無休 |
| 住所 | 東京都港区新橋2-17-14 |
| ホームページ | http://www.kanoya-g.jp/soba.html |