ラム肉、鴨肉

大崎の洗練された街並みに溶け込むように佇むビストロ【Bonjourmi(ボンジュールミー)】。店名の響き通り、どこか「ただいま」と言いたくなるような親しみやすさと、“あ、これは本気だ”と思わせる料理のセンスが同居する一軒です。今回いただいたのは、「ラム肉のトマト煮」。一口ごとに味の深みが増していく、まさに“時をかける煮込み料理”でした。
まず見た目からして美しい。真紅のトマトソースにふっくら沈むラム肉、その上にあしらわれたフレッシュハーブが色鮮やかで、まるで絵画のよう。スプーンを入れると、ラム肉はほろりと崩れるほどやわらかく、煮込み時間の丁寧さが一口で伝わってきます。
そしてトマトソース。これがただの酸味系ではない。じっくりと煮詰められた甘みとコク、そこに香味野菜の旨味が溶け込んでいて、ラムの風味を包み込むようなまろやかさ。ラム肉特有のクセもまったく気にならず、むしろその“個性”がソースと合わさることで唯一無二の味わいになっているのです。
付け合わせのパン(またはライス)も、このトマト煮込みのためにあるような存在感。ソースをすくって一緒に食べれば、もうそれだけで立派な一皿。個人的には、パンでソースをすくい切る瞬間に小さな達成感を覚えるほど(笑)、最後まで美味しさが続く構成でした。
店内は木の温もりを生かしたナチュラルでスタイリッシュな空間。ランチタイムには近隣オフィスの方々が静かに食事を楽しんでいて、ほどよい活気と落ち着きが共存しています。窓際の席では自然光がふんわり差し込み、料理の彩りをいっそう引き立ててくれるのも嬉しいポイント。
スタッフの方々も気取らず、かといってカジュアルすぎず、料理やおすすめワインの説明も的確。お客さんとの距離感をうまく保っていて、安心してゆったりと食事を楽しめます。
このラム肉のトマト煮、レビューとして一言で表現するなら「丁寧な時間を重ねた味」。誰かと語らいながらでも、一人でじっくり味わうのにもぴったり。ランチでこのクオリティは、ちょっとしたご褒美だし、夜なら赤ワインと合わせてさらに贅沢な時間を演出できそうです。

| 電話番号 | 03-5719-7577 |
| 営業時間 | [月~金・土] 11:30〜14:00 [月~金] 18:00〜23:00 [土] 18:00〜22:00 |
| 定休日 | 毎週日曜日 祝日 |
| 住所 | 東京都品川区西品川3-7-4 |
| ホームページ | https://www.facebook.com/Bonjourmi.osaki |